《MUMEI》
真実
歩きながら母は言う
「お母さんがいた研究所に行くから……」
「わかった――…」
研究所ってどこにあるのかしら
遠いのかしら
そんなことを考えてたら研究所についていた
そこは学校からも近くて廃墟されていた
お母さんが研究所の入るとこで止まった
「ここよ…この場所で小夜と未来を拾ったの…」
「未来――…?」
「あなたの妹よ」
髪の毛でお母さんの顔が見えない
「じゃー 今から話聞いてね♪」
立ち話!?
足痛くなるかな?
「今から20年のことよ――…」

「理事長!!!」
「どーしたんだね…」
理事長とは私のお父様
私は金持ちの家に生まれて好きなことをやっていた
「子どもが外に捨てられていたの!!」
「おやまぁ…最近の人は悪いねぇ」
「だよねぇ〜」
「その子……名前は?」
「あぁー 中にプレートがあって『小夜』と『未来』って書いてあったの!!」
「変わった名前だねぇ〜」
「だよねぇ〜 こんな名前聞いたことない」
「恵子――…お前が拾ったんだからお前が育てるんだぞ」
「わっかりましたぁ〜」
――その時あなたは眠り続けていたわ
ずっとずっと……

「小夜達――…ずっと眠ったままだね…」
――その時私は研究をしていた
「うまくいかな〜い……」
「そりゃぁ恵子はバカだからねぇ」
「あっ陵!!どこがバカってだってぇ?」
――陵とは研究を一緒にする人
陵のところに行こうとしたらビンにあたり小夜の上に落ちた――…
「おいっ!!バカッ」
「小夜――…」
――そしたら小夜にだけ顔に傷をおった
「えっ…?」
「小夜は大丈夫か?」
「傷が…傷が治ってる――…」
「嘘だろ――…」
――それからあなたをいろいろ調べた
けど何もわかんなかったわ
わかったことは人間ではないこと

「私の話はここまで じゃー 研究所に入りましょ」
全然笑えないね
冗談でしょって言いたいけど
ホントなんだよね?
でも何にも思い出さないな


「この映像を見たらすべてがわかるわ…」
「……」
「すべてを思い出しなさい!!」

「ギャー!!!」
――その時人を食らうものが研究所に現れたの
『恵子――…他のものは外に出したが…お前達でこいつらを眠らせろ!』
――父様が放送で私たちに指示を出したわ
「陵!!」
「わかった!!」
――私達は人を食らうものに催眠銃をくらわした
そしたら人を食らうものは静かに眠りについた
「大丈夫か?」
「お父様怖かったぁ〜」
「こいつは――…どうします」
「小夜と未来のどちらかの血を人を食らうものに垂らしてみては……?」
「えっ…?そうねやってみましょ」
「じゃーさっそく準備するか――…」

「じゃーメスを人を食らうものに入れます」
「あぁ――…」
グサッ
スゥー
「垂らすわね」
「おぉ〜!!固まった」
「やはり小夜か未来の血を垂らすと人を食らうものは死ぬわね」
「じゃー実験をする?俺が未来で恵子は小夜で分けて暮らさせよう」
「そうね♪まだ目覚めないし、分けて暮らしましょう」

「これが…映像よ」
「これが真実なの?」
こんな昔話全然悲しくないわ
もっともっと悲しくなる映像かと思ったのに
良かった――…
胸が苦しくなるとこだった
「ここからが本当の映像よ――…」
えっ
苦しくなるの?
「ある兵隊が撮ったビデオよ――…」
下を向く母を見る
なんで
兵隊がビデオを撮ったの?
「音は撮れなかったみたい」
「うん――…」

えっ…?
回り始めたビデオを見て涙が出そうだった
私が人をふつうに殺してる――…
「これは未来よ」
私じゃない?
あなたは眠りにまだついてたわ
「これで終わり」
ほんの30秒ちょいだった
でも私の妹が人を殺してたんだ
「あとこれ――…」
新聞紙!?
「なにこれ?」
「ここよ…」
母が指したところを見てみる
『ある小さな村が1日にしてなくなった!?』
新聞紙に書いてあった
そこには私の顔と同じ人――…
私の妹が写ってあった
「未来はあなたより先に目を覚め真実を告げられ暴走したの……」
未来――…
「でも未来は陵っていう人のところにいるんでしょ?」
「……どこかに行ったわ」
「私はどうしたらいいの?」
「戦いなさい…まだ出てくるわ 人を食らうものを殺しなさい あなたの血で――…」


「わかった」

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