《MUMEI》 「二郎じゃなきゃやだ……。体がそれ以外受け付けない。 頬にキスされてから埋め込まれた。」 「頬に……って、この間のは狸寝入りか! あれは、あれはな、水瀬のと同じで同志に対する敬意で……」 由加里姉の妊娠で酔っ払った七生にキスを迫られつい……。同情心からか眠っていると思って頬にキスをしてしまった……! 「二郎のその思いも含めて、俺が目覚めるために十分だった。 魔法が解けたみたい。」 今まで聞いた事ないような七生の甘美な口説きに眩暈がする。口説かれ慣れてない上にこの低音美声…… いかん、流されては。 「俺、七生は親友で弟だと思っている。……背も含めてね。」 わざと七生が気にし続けている背丈に触れて強く断る。 前へ |次へ |
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