《MUMEI》
決心 −後編ー
お母さんの首をしめる未来
「あ……ぐっ」
お母さんがとても苦しそう
それを見ているしかない私
「…やめて!!お願い!!私のお母さんなの!!」
泣き叫ぶ
私を大事に育ててくれたから
助けなきゃ――…
「やめなさい!!」
私は違う自分になっていていつの間にか未来の手をとっていた
「お姉様!!きれいな目――…」
私の目の周りをペタペタさわり出した
そして首をしめられていたお母さんは地面に倒れこんだ
「お母さん!!」
お母さんのところに行こうとしたら……
「お姉様……あなたの大事なもの奪っていい?」
私の前に出てきてお母さんのところに行かせまいとする
「良い訳ないじゃない!!」
「でももう決めちゃった♪文男 剣チョーダイ!!」
文男と呼ばれるが未来に剣を投げた
「うっ……お父様!?」
お父様ってあの映像にいた理事長!?
「…ありがと…ねぇ戦おっか♪」
にっこりとする未来
どーしたら……
「もーいい!!なにもしないなら………文男!!」
「やめて……」
ゴクッン
理事長はお母さんに何かを飲ませた
「何をしている!!」
「もうすぐ あなたの大事なものは死ぬわ♪」
未来は私にそう告げた
死ぬなんて――…
「どーしたら死なずに済むの?」
「この薬で治すことができる…」
未来がその薬を見せてくれた
「奪えば良いのね?」
「奪えるものなら♪」
キンッ
剣と剣がぶつかる音
「私はお母さんを助ける!!」
「……ホントのお母さんじゃないのよ?」
その言葉を聞いて胸が苦しくなった
「それでも……それでも私のお母さんなの!!」
競り合いをする私たち
五分五分だ――…
どーしたら…
そう思った瞬間
「お姉様――…弱いのね♪」
未来が私を蹴り地面に倒れ込む。そして未来が私の上に乗り、私の首に剣を刺そうとする。
「うっ……」
「ここでもう死ぬ?」
いやだ――…
私はお母さんを助けないといけないの!!
体を縮め、未来の腹に蹴りを入れる
「うっ……やるじゃない」
「はぁ…はぁ」
体制を整える
ダメね
体力が全然ないからすぐ倒れちゃう
「もうすぐ死ぬんじゃない?」
えっ…?
「お母さん!!」
「……お母さん…もうダメ…みたい」
苦しんでるお母さんを見ているしかできないなんて
「いやだよ…」
何でこんなにも私は弱いの?
「……戦いなさい…自分のた…めに……皆……のために……」
カクン……
母は死んだ――…
「あああぁぁあ……」
涙がとまらない――…
守らなきゃいけないのに
「……作戦通り♪またね お姉様」
未来の声が聞こえた
殺す――…
「待て……未来…あんたを殺すわ!!」
「…それで?私も姉様を殺す気だし…」
「次会うときまでに強くなる!!」
「それまでに殺されないように……♪」
絶対仇を撃つから
絶対――…
絶対!!
「未来行こうか……」
「そうね♪次会うときが楽しみぃ♪」

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