《MUMEI》 天空からの使者ピピピピッピピピピッ・・・・ 「眠みぃ・・・・・。」 いつも通りうるさい目覚まし時計で目が覚める。 「はぁぁ・・・・・。 くそ・・・!もうちょい寝たいのに・・・・!」 なんてグチを言っている俺。 俺はカーテンを開け、服を着替え、ドアを開ける。 別にいつもと変わらない。 だが・・・・・ここからがいつもと違う。 ドアを開けると・・・ 「・・!!おはようございます!!」 そこに立っていたのは神流だ。 ・・・・。そういえば、昨日からいるんだっけ・・・? 実はうろ覚えだったりする俺・・・。 ・・・・・。 なんだかいいにおいがする。 「あ!もうすぐ出来るんでそこで待っていてください!」 俺はこの声でやっと気が付いた。 あ!!神流がご飯作ってくれてるんだ・・・。 そういえば、昨日の夜俺に調理器具の場所、聞いてきたんだっけ・・・? あれはこのためだったのか・・! 「できました!!」 そういって神流が食卓に運んできたのは、 こんがり狐色に焼けた食パンとベーコン目玉焼き。 そしてサラダと、ヨーグルト。 ・・・・・・お・・おいしそう・・・!! 「どうぞ!!」 「いただきます!!!」 俺は食べ始める。 「お・・・おいしい・・!」 こんな美味しい朝ごはんは久しぶりだ。 俺、今すっげぇ幸せかも・・・!! と、思っていたのは、幻覚だったのであろう。 俺たちは朝ごはんを食べた後、また昨日の場所へ行った。 そう。あの丘に・・・・・。 今日も絶好のお出かけ日和。 きれいに晴れた青空が広がっていた。 俺たちは獣道を進んでいた。 そこを進むと見えてくる。 今日もきれいな景色が見えた。 俺たちはそこで寝転がり空を見上げていた。 「きれいだね!!」 俺は神流に話しかける。 「うん。そうだね!」 神流が答える。 俺たちはあまり喋らなかった。 空が黒くなっていく・・・・。 「ん?今日雨降るっけ!??」 その時だった。・・・空が光った。 俺たちの前に、青い稲妻が落ちる。 「え!?」 俺は昨日に引き続き驚いた。 そこには、人が立っていた。 「れ・・・怜ちゃん??」 神流が口を開く・・・・・。 前へ |次へ |
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