《MUMEI》 初恋成就★38 あたし、こんなに歩いたのは久しぶりというくらいに歩いているの。 ――しかもね、アスファルトじゃないのよ。道が砂利なの…… その砂利道は緩やかな上り坂で、今のあたしの右肩上がりな気持ちを投影しているみたいな、ずっと、ずっと、ずっと上り坂。 ――海の目の前にアスファルトの県道があって、県道に沿うように山が連なってるの。その山道は舗装されていない砂利道…… あたしが住む東京近郊のベッドタウンには山なんてないから、山がある風景だけでも新鮮に感じちゃうのに、海に沿うように山が連なるという風景は、あたしが見慣れたベッドタウンにあるビルだらけのベイエリアの風景とは全然違っているわ。 ★ 前へ |次へ |
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