《MUMEI》

━━━……




「…緊張する…」


おじさんとおばさんに車で送ってもらい、鈴堂学園までやってきた私。

たくさんの生徒が学校へと入っていく。

…足が進んでないのは…私だけ…。


私みたいに、こんな中途半端な時期に来る子いるのかな…。

でも、小学5年になるってことは…クラス替えとかがあるわけで…。

なら、はじめましての人もいるから…。

…大丈夫かな?多分…。


"大丈夫"

そう言い聞かせたいけど、イジメられていたことを思い出すと、やっぱり足がすくむ。

…ここには、私のこと知っている人なんていない。

"変わってる"

そんな目で見られることは、きっとない。


…行くしかない。

始業式は直ぐに始まるらしいし…。

初っ端から遅刻はしたくない。

…と、言っても、始業式って一体どこで…。

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