《MUMEI》
部活説明
 すでに教室には自分以外誰もいない。
みな部活や下校していった。
しかし、太一には待たなければいけない――いや、待たなくてもいいのだが、ある二人を待っていた。
「おっ、いたぜ」
聖夜が教室に入ってくる。
勿論、未来も一緒だ。
 二人とはいつもは一緒に帰ってはいないのだが、今日は待つ必要があった。
「よし、帰るか……」
太一は目を合わせず呟いてみる。
「あのー、俺らスルーですか?」
「冗談だ」
 三人は学校を出る。
しばらく歩いたところで、未来が切り出してきた。

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