《MUMEI》

「同じじゃーんっ!やったね!友達なろっ」


綺麗な長い黒髪に、華奢な体。

顔がちっちゃくて、キラキラした笑顔。

こんな明るい子に、あんな暗い過去があるなんてこの時は全然分からなかった。


…ねぇ、舞ちゃん…ほんとにありがとう。

あそこで舞ちゃんが私に話しかけてくれなかったら…私はずっとどん底を歩いていたかもしれない…。


「友達?いいの?私なんかと友達になってくれるの?」

「私なんかって…あんた超可愛いじゃんか!てか名前!」

「あ、星岡梓…です…」

「名前も超可愛い!梓ちゃんとは超仲良くなれそっ」


私もそんな身長は高くない。

だけど、舞ちゃんは私よりも小さくて。

その小さな体で、ギュッと抱きしめてくれた。

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