《MUMEI》 楽しい!はずの学園生活が・・・?はぁ〜。 もう、昨日の事でクラス入りずらいじゃ〜ん。 ガラガラ・・・ 「お、おはよう・・・。」 (げっ!何この雰囲気。奈央と、華凛しかいないし。) 「あっ!莉嘉お〜は〜よっ!」 うっ、何このいつもと違って甘ったるい感じは。 「何かおっしゃいまして?」 あっ、そうだったこの子私の心読めるんだった。 「ううん、べ、別に何も・・・」 「そう、じゃ、奈央さん?私たちお散歩してきますわ。なんか、ここの空気汚いですもの。」 あぁ―またそうやってケンカ売る―。 「むっ!」 うわっ、怒ってる感じが聞こえるから〜なかなかこういう人もいないよね〜。 「あ―もっ、いらいらする―。」 「まあまあ、そんなに怒らないで。」 今、私たちは中庭を散歩中。 「だって、ムカつかない?何あの わたしを中心に世界は回っていま―す! みたいな?」 「う、うん。そうだね。」 「あれ?どうしたの?なんか元気ないんだけど。」 「え?そ、そうかな。そんなこと無いよ。」 「ふ〜ん。何かあったら言ってね?」 「う、うん。」 本当は怖かった。なにかが起こりそうな気がして。変な予感がして。 今日も、聖フレリレッド会の活動日。 (まぁ、活動日っていっても何も予定が無ければ毎日だけど) 「失礼します。」 「あっ、いらっしゃい。早かったね。」 (あ―チョ―優しい) 「あれ?今来られましたの。遅くなくて?」 そういう映美会長と真反対の事を言ってきた奴は、そう、奈央だった。 「まぁ、お早いですわね。」 あっ華凛。反撃―――! 「それは、当然のことですわ。だって、大事なお役目でしょう。」 (お、お役目って。笑える。) 「ほかにも、ここに入りたい方は沢山おられましたのよ。その方々の分まで頑張らなくては。ね?」 はい。撃沈―――! 「では、皆さんお茶でもどうぞ。」 映美会長の甘い一言。(戦争終了) 「はい。頂きます。」 (おとなしくなる悪魔) その後、3人で、中央のソファに向かっていると、 「あっ、莉嘉さん。私とお茶致しません?」 「へっ?」 う〜声が裏返った。 「会長室へ、どうぞ。」 映美会長の手が、スッと会長室へ向けられる。 「あっ、はい。よ、よろろこんで。」 へっっ!うち、まさか。よろろこんでって言わなかった? 「くす。可愛らしいですね。初めてお会いした時の印象と同じですわ。」 かぁ〜。赤くなる〜。単純に恥ずかしい。 「い、いいえ。そんなこと。」 「ふふ。では参りましょうか。」 「はい。」 うん?なんか後ろから強烈な殺気を感じる。 振り返ると、やはり、奈央さん。 うわ〜。どうしよう。怖〜い。 あ〜やっぱり。会長室だな。 すごい。なんか、聞いたところ、一番豪華なのは、院長室、理事長室、そして会長室らしい。 「さぁ、そこにお座りになって?」 「はい。失礼します。」 「お飲み物は何に?」 「あっ、紅茶を頂けますか?」 「もちろん、紅茶を二つ。」 (あぁそうやってお手伝いさんに命令する姿もかっこいい) と私が見とれていると、 「あの、私から莉嘉さんに頼みたい事があるんですが・・・」 えっ、会長が私に? 「な、何でしょうか。私に出来る事ならば何でも致します。」 「実は、今度有名私立高が集まるパーティがあるのですが。」 「は、はい。」 「それには、この聖フレリレッド会の1、2、3各学年代表1名が出るのですが。」 「はい。」 「それに、出て欲しいのです。莉嘉さんあなたに、1年の代表として。」 「はい。・・・って、えぇ!わ、私が、ですか?」 あは―。なんかすっごい事になってる気がする。 な、なぜ私?? 前へ |次へ |
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