《MUMEI》
すれ違い
付き合って2年と4カ月。
 
「サクラちゃん、俺・・・仕事やめて専門学校通う。
 今のままじゃ、アカンと思うねん。俺、将来安定しときたいねん。
 あの・・・会計士になりたいねん。」
1年前に、レイが突然私に言ったことがキッカケで‘デートは週に1回。夜のみ。’というスタイルになった。
好きだったから。
「うん。レイの人生やから。好きにしたら良いよ。頑張って。」
なんて言って、別れるのが嫌だったから
先のことなんて考えずに、私はレイの選択を了承した。

そして、レイは夢に向かって歩き始めた。
私は相変わらず、今までのエスティシャンの仕事を続けていた。私の環境は変わらないけど、レイの環境は変わった。
レイは変わらず愛してくれている。
毎晩電話もした。今日の出来ごとなど、他愛もないことを報告しあった。
そんな日々がしばらく続いて、私は物足りなさを感じていたんだと思う。
レイは、そんな私に気付いてか
「ゴメンな?俺、今お金も時間もないからどこにも連れてってあげられへんくて。
 受かったら、旅行も行こう。」
と、私を気遣う言葉をくれていた。



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