《MUMEI》
バかな人を食らうものの言葉ー後編ー
「この私がお前を殺してやる!!この私がお前などに負けるはずがない!!」

そう

私は負けてはいけないのだ

文男を殺さなくてはいけないのだから

こんなところで負けていたらいけないのだ

ダッ

子供に向かって走り出す

子供はただ私を見ているだけで1つも動こうとしない

もう少しで人を食らうものを殺せる

「…僕は殺せないよ…」

えっ……

もう少しで殺せそうなところで人を食らうものがそう言った

殺すのよ小夜!!

ガブッ

「うっ……」

人を食らうものは私の横腹をかぶりついた

クソッ

血がダラダラ出てくる

止血をしなければ――…

えっ……

ボコボコ

なんで?

私の横腹が再生をしていた

まぁいいわ

こんなビックリすることなんて何回もあったんだからたびたびビックリしないわ!!

集中よ!!

「…意外と美味しいけど……僕バカなことしちゃった……」

バカなこと――…?

あっ

ドンドン固まっている

わかった

私の血を飲んだからだ

「良いこと教えてあげる♪」

良いこと……?

「おっと……もう少しで死んじゃうな♪」

人を食らうものは手を見ていった

「待ちなさいよ!!良いことってなに?」

人を食らうものは私の顔を見ていった

真剣な目で……

「……近くに敵がいる……
あまり人を信じない…方がい…い…」

人を食らうものは固まってしまった

近くに敵がいる?

うそっ――…

私を見張ってるってこと?

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