《MUMEI》













キーンコーンカーンコーン……










ガララ、






「あ!お帰り花え……み…?」

「あはは、仏頂面〜」













二人はもう弁当を開けて昼御飯を食べていた。












「あぁ、もう帰りたい」

「アンタやつれてるわよ…、てかあれからどうだったの!?あの千尋くんと二人きりだったじゃん!」

「はぁ?」

「女子皆が羨ましがってたよ怖いくらい」

「羨ましがるって何を?あの引きずられる様を?いやいや窒息死する寸前だったぞ」

「やっぱ二人きりってゆうことがそれだけ凄いことなんじゃない〜?」

「……………へぇ」











ガタンと座り自分も弁当を広げる














「多分もうすぐ来ると思うよあの女が」

「あの女……………?」
「鈴村さん」












言った拍子にすぐ後ろから声がかかった。振り替えればニコリと営業スマイルに派手な頭の、









「ああ、うざ美さん」
「うさ美よ!いつになれば直るのその呼び方!!」

「いやでも凄く似合ってますよ」

「殺すぞお前!」









箸をくわえ、ダルそうな対応にも関わらず口から出るのは棘の混じった言葉ばかり。うさ美はキレ気味に目を見開かせ花笑に突っかかる










「んで?何の用よ、うざ美」

「感染したァ!?」













七瀬まで花笑同様の眼差しで同じ言葉を吐く。葵は楽しそうに肘を付きながら傍観する




















「とにかく!鈴村さん、貴女にお話があるの!」

「簡単に簡潔にね」

「ねぇ、聞く気あるのかしら」

「あるある」













そう言うわりにはうさ美をチラリとも見ようとせずボリボリと親父のようにケツを掻く














「それでは簡単に簡潔にお話致します。貴女、東堂くんと親密なお付き合いをしているのですか?」

「は?」

「聞いての通り東堂くんは大の女嫌い。知ってますよね?なのに何故?彼は普通に貴女と会話、あろうことか二人きりになるとゆうサプライズ!!恋仲じゃなくって!?」

「おいコイツ頭大丈夫か?」
「あたしに聞くなって…」











半分興奮状態で一人話を持っていくうさ美に引き気味の花笑、一旦病院に行った方が良いんじゃないだろうか…

ハァ、ため息がこぼれた。
















「あの、勘違いのオンパレードに少々着いていけないがこれだけは言っておこう。恋仲はあり得ない断じてあり得ない」

「…………ほ、ほんとうに?」

「あぁ。あの状況からどう見たら恋仲なんぞむず痒い関係にとらえれるのか理解できない」

「じゃっ、じゃあ貴女と東堂くんは一切なんの関与も無いと!?」

「だからそうだって、心置きなく自分が恋仲になれるよう頑張れ」
「は!?///」









一気に顔が真っ赤に染まるうさ美を余所にモグモグと弁当を食べる。













「な、なな何のことですの!?さっぱり訳が訳がッッ」

「いいって隠さなくて。あれだろ、自分が気になってる相手にあたしとゆう人間が現れたからどうにか関係を調べたくて聞き出したんでしょ。どうでもいいけど」

「好きじゃないわよ!確かに東堂くんは容姿端麗、才色兼備、欠けてる部分なんてないけれど、でもすすす好きなんて好きなんて!」

「恥ずかしがることではないさ。男と女が引かれ合うのはごく普通の流れだ、たとえアイツが鬼で悪魔で鬼畜のクソ野郎だったとしても好きなら仕方がない。言うだろ恋は目録」

「盲目な」















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