《MUMEI》
信じない
朝のひざしで私は目を覚める

いつもなら嬉しい朝なのに……

広子――…

広子が近くにいるんだろうか?

「…広子!!広子はいるか?」

さっ……

早速ですか!?

降りなくては!!

あの声って七島だよね?

下にいるよね!?

そう考えながら私は一階へと降りていった

「……広子ってだれ!?」

勢いよく聞いたので七島はビックリしたような顔をしていた

「広子は俺の妻だし、お前は『お母さん』って呼ぶ女だよ!!」

そして七島は顔を隠す

まっ待って……

広子はお母さんなの?

ダッ

私は家を飛び出した

服はねまきから着替えていたのでよかったと思う

私は走り続けた

信じちゃいけなかったんだ……

バカな人を食らうものの言う通りだ

「うっ…うっ」

涙が出てくる

でも私は大声では泣かなかった

悔しかったから

敵を信用してしまったから

それに大切な人へと変わっていたから

大声で泣きたい……

私にはもう誰にもいないのだから

そして雨は降る

私の心を現してくれてるように

そして空を見上げ自分に誓う


もう誰も信じない――…

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