《MUMEI》
どーせ
「…お母さんに会えるのは一人?」

小夜姉様が会うのよね

どーせみんな小夜姉様よ!!

私は小夜姉様と同じ夢を見た

でも文男の言葉が全然聞こえなかった…

「私は小夜姉様に殺されるんだわ…」

死にたくない

ホントは小夜姉様と幸せになりたい

でも遅い――…

小夜姉様は私を殺すことを決心してるだろう

「…生きてる意味あるだろうか?どーせ死ぬんだし……」

「…良いんですか?生きなくて……世界には楽しいことがたくさんあります 未来が知らないことがたくさんあるんだよ?」

楽しいこと?

私は生きてもいいのだろうか?

「その楽しいことを小夜が壊そうとしている……未来はどうしたらいいだろう?」

小夜姉様が楽しいことを壊そうとしている?

いつも私の幸せを奪おうとするんだね?

良いわ♪

今度は小夜姉様の幸せを奪ってあげる

そして計画通り幸せの絶頂から落としてあげる…

ボソッ

「…こっちも計画通り……」

文男は何かを言った

「何か言った?」

「空耳じゃない?」

私はそれに気がつかなかった…

「文男……いつ、小夜姉様を殺すの?早く早い殺したくて体がウズウズしてるの♪」

「……幸せを味あわせなきゃ♪」

早くときがたてばいいのに……

そしたら早く小夜姉様を殺せる


どーせ小夜だって私のことそう思ってるでしょ?

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