《MUMEI》 燕と親指姫は、王宮の広間に通されました。 「ちょっと燕!ご馳走は何処にあるの?早く出してよ」 親指姫は、うわばみ姫に追い掛けられて走ったせいで、お腹ペコペコなのです。 「少しお待ち下さい。今から燕の国の王様と王子様がお見えになりますから」 燕は親指姫を宥めながら小声で言いました。 「えっ王子様!それって、もちろん独身でイケメンよね!」 「え?」 突然、態度を豹変させ有無を言わさぬ剣幕の親指姫に、燕はドン引きです。 そんな時、ファンファーレが高らかに鳴り響き奥の扉が開きました。 前へ |
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