《MUMEI》 怪しすぎる、女はそう思いクルリと回れ右をした、はずだった。 「え!」 女の正面奥には先ほどの怪しい建物。どうやら身体は360度回ったらしい。 「回り過ぎた?」 気を取り直しもう一度回れ右をした。がやはり正面奥には怪しい建物。 女は後退りしょうとしたが、今度は勝手に足が前へと一歩踏み出した。 まるで吸い寄せられる様に、一歩一歩と建物へと近付く身体。 不思議な事に、かなり奥に見えていた建物は、一歩歩く度にぐんぐん近付いて来る。 結局、数歩進んだだけで目の前に建物のベニヤ板の扉があった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |