《MUMEI》
動揺
「なに言ってるかわかんないよ…舌回んなくなっちゃった?」

そう言って僕は、陽菜の上に覆い被さり、陽菜の体内に侵入していった。

「ぃああぁぁあ゙ぁぁあっ!!!」

陽菜が、聞いたことない悲鳴をあげた。

「あ…すごい…すごい気持ち良いよ…」

僕は脳が溶けてしまったような、不思議な感覚に陥った。


このままどこか、深い深い場所に堕ちていくような…、そんな不思議な感覚に僕は、夢中で腰を動かした。

陽菜は泣き喚いているのに、表情も体の反応も快楽に溺れているようで、妖艶に感じた。



陽菜は僕だけの物なんだ…。

陽菜を悦ばせるのも、幸せにするのも、傷つけていいのも…僕だけなんだ。




しっかり抱き締めてないと僕も陽菜も、どこか遠くの知らない世界に飛ばされてしまいそうで、僕は陽菜を強く抱き締めたまま果てた。







──気付くと、僕は眠っていた。


時計は『21:14』を、示している。
僕はスタンドライトを点けてから、隣で眠る陽菜の唇に触れた。
うっすらと開いた陽菜の視線が僕を捉えると、ガチャンと金属同士のぶつかる音が、部屋に響いた。

「慣れてよ」

僕を見つめる陽菜の目は、すごく警戒している。

「次は何されるか楽しみ?」

黙ったまま、僕を見つめる陽菜の髪を、撫でた。

「その前に聞きたいことがあるんだ…」

陽菜が眉をひそめる。

「…すごく大事なこと」

耳を撫でると、陽菜の体が強張った。

「…陽菜さ……僕に隠し事あるでしょ?」

陽菜の表情が、明らかに動揺しているものに、変わった。

「今なら許してあげる…僕に隠してること、ちゃんと全部話したらね?」

陽菜は僕の脳内でも探るように、僕を見つめた。

「隠してること…あるでしょ?」

黙って僕を見つめていた陽菜が、ゆっくり口を開いた。

「…なに…調べたの…?」

「自分で言ってごらん?隠してること全部」

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