《MUMEI》
学園長の息子
春斗――…

あなたは私を愛してましたか?


春斗は私を通りすぎその代わり愛実が来た

「小夜!!スゴいね!!」

キラキラな目を私に向ける

「スゴくないよ…」

「一度でも良いから春斗先輩としゃべりたい!!」

祈りのポーズをする

「自分から話しかけたら?」

「はなっ話しかける!?」

無理無理って言ってる表現を私にする

「私はどーしたら良いの?」

「先輩に話しかけよー♪」

こいつのハイテンションにはついて行けない……

「…鈴音――…」

あ れ?

私なんて――…

「鈴音って誰?」

「………」

せっかく仲良くなったのにこれで終わりかな?

「前の友達のこと?私と間違えたんだ♪」

「…ごめん……まだ前の学校の子のこと忘れられなくて……」

私はうつむき返事をした

「……気にしなくていいよ♪人間間違いは誰でもあるんだよ?」

人間――…

私は人間じゃーないのよ?

もしそんな私を知ったら愛実はどうする?

「……ありがとう♪」

ニコッ

私は笑顔を見せた

笑顔でいないと泣いてしまいそうで……

「そー思うなら♪先輩に話しかけてね(笑)」

あんなやつに話しかけたくない!!

「それとこれとは話が別だから!!」

ピロリーン

誰からメールかな?

そのメアドは知らない知らない人からだった

文はこれだけだった

『佐渡 春斗だ』

こんなの短すぎじゃない!?

もしかしてこいつ私をバカにしてんの?

「そんなに怒って誰から?」
愛実は私のケータイの中身を見た

「!!」

愛実は驚いた顔をして私を裏庭まで連れてきた

「スゴ〜イ!!」

「なっ何がスゴいの?」

「知らないの?春斗先輩はこの学園長の息子なの!!だから生徒全体のメアドも知ってるし家の場所だって知ってるの!!」

それで何がスゴいの?

金持ちとか

学園長の息子とか

スゴいのはわかるけどなんで私にその人のメールが来てスゴいの?

「…あっ今、あんなやつのどこがすごいのよとか思ってたでしょ!?だからね春斗先輩は誰にもメールを送ったことがないの!!だから小夜が一番なんだよ♪」

めんどくさいやつに捕まったかもね……

ピロリーン

「また先輩からかもよ♪」

『返事・』

ウザッ!!

なんであんたなんかに返事を打たなきゃいけないのよ!!

「もう少しで時間だよ!!」

「あーい」

打つのはめんどくさいから会ったときに話せばいいよね?

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