《MUMEI》
桜散る… 2
 そう、あれは2月中旬。
とある高校の前。
「よっしゃー! 受かったぜ!!」
「あ、番号ある……」
 倍率1.1倍の底辺校。
丹輝はすでに第一志望に落ちていた。
「さすがにここに落ちるわけないだろ……」
 そう思っていた。
「……え?」
 丹輝の番号、202はなかった。
201、203とそこには文字と文字の改行で出来る分のスペースしかない。
 桜は散ってゆく……。
「丹輝、まさかお前落ちたの?」
「そんなはずないよな? ふふっ」
 この日を境に家族に同じ家に居ることを否定されこの別荘に引きこもっていた……。
    ×    ×    

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