《MUMEI》
世界戦争 15ー9 ※久しぶりの更新です。
もし先早の手が何らかのカルト状態でジョン・リーの能力を無力化したのなら直接近距離攻撃ということでわからなくもないが遠距離攻撃のビルの圧力はきかない。
だがジョン・リーはくらっていた。ビルは一気に崩れていく
「こんな簡単に殺すかよ」先早は崩れていくビルの中へ高速で突っ込んだ。
そして落ちるジョン・リーを見つけると言った。
「テメエの命はあと数分延長だ」 ジョン・リーは話すことができない。
意識が飛びそうなのだ。
そう、失神しかけている
いやーいいねぇーああ楽しい人間サンドバッグを殴るのは先早はこのまま虐殺してジョン・リーを殺せると思っていた
「殺されるかぁー」
崩れるビルの残骸が重力に逆らって上昇し、先早を襲う。
"グギギギギギギギ"と人間のことは思えない声が空中で響く。
「なんなんだ?」
先早は意識的に落ちるのをやめる。
ジョン・リーが落ちていないからだ。
そして光景が変わった。
「街が!?」
半径200m~300mの範囲の全てが地面もろとも消えていた。
「これはやばい。でもこの力もあと数分しか持たないし」
先早の手(オカルト)には時間制限がある。
どうやら暁 惟の手(オカルト)を先早が無理に使おうとすると強すぎて先早の体では長時間の使用は不可能らしい。
一方のジョン・リーは先程とは様子が違う。
まるで野生の動物のようだ。
「頭が逝ったか?」
頭が逝ったという表現よりも暴走したと言った方がいいだろう。
そうジョン・リーには自我がない先早は近づこうとするが何らかの力によって近づけない。
「くそっ」
日が暮れ始めた・・・。


金慈たちいまだに雪山を歩いていた。
彼ら一行は、もう何時間歩いているかわからないくらい歩いている。
金慈が緩めるたびにロシアの冷たい空気が一行を襲った。
容赦なく襲いかかる吹雪は皆の精神をすり減らす。
「金慈さん。どうしたんですか?」
「んっ?もうもう能力が限界なんだよだって何時間歩いてる?自分一人だったらまだしも皆がいるこの一帯となると吹雪も吹いてるし」
「・・・わかりました。ではどこか休めそうな場所を探しましょう」

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