《MUMEI》
世界戦争 15ー11
「やっと休める」
金慈は両手両足を投げ出し、そのまま深い眠りに数秒で落ちた。
「よほど疲れていたんですね」
ローラルが言う。
「ったく無防備な。今回は協力しているが本来どこかで会っていたら殺していたところだ」
オレイグは首を横に振って言った。
それは冗談では無い。
「まぁしかし今回は彼がいたからここまで凍死をせずにこれたんです」
「それにしたってこの男、緊張感が無さ過ぎる」

「それよりも皆さんに聞いてもらいたいことがあるのですが」
ローラルが突然、真剣な顔付きで口を開いた。
「サーラトゥルの信者たちはなるべく姿、形が無くなるように完全に殺しなさい。そしてオレイグとレメディアはあれの回収を・ ・ ・ 。
サーラトゥル大聖堂は抹消します。それじゃもう寝ましょうか」


広大な夜空の下、天空という墜落した巨大戦艦を最後の砦に追い詰められた暁たち能力者がいた。
(このままじゃみんな・ ・ ・ くっ、どうすれば)
暁たちは天空いる重傷を負った怪我人達を守るため怪我が浅い少人数で天空を防衛していた。
いつも前向きな暁もさすがに命の危機を感じている。
それはそうだろう。
敵は数え切れないほどいてそれも人だけではない。
大型戦車や攻撃ヘリ、何やら攻撃されたらひとたまりもないものが混じっているからだ。
暁の防御は自分しか守れない。
つまり戦車の砲弾の衝撃波みたいなのを受けたらどうなるかは暁自身も理解している。
そういうところが『神の手』の弱点だろう。
銃弾が暁の足をかすめた。
「 うっ・ ・ ・ 」
片膝をつく暁、暁の能力は『神の手』だけではない電気を操ることも出来るのだがもはやそこまで頭が回らない。
(ここまで・・・か・・)
暁がそう思ったその時、目の前の5人の兵士が持っていた銃が突然消える。
そして彼は現れた。
「さっ、先早さん!!」
「あかつき。大丈夫か」
「は、はい!!」
暁は希望に満ちあふれた声で言う。
「悪いな。遅れて・・グハッ!?」
先早は口から血を吐く。
「先早さん、ボロボロなんじゃ・ ・ ・ ・ 」
「俺のことは気にするな。お前も怪我してるだろ。あとは俺一人でこいつらを何とかする。だから外で戦っている皆を、天空の中へ」
「でも・・・」
「早くしろっ!!」
「はい」
惟たちが天空に入るのを確認すると先早は不気味に笑って言った。
「フハハハッ。虐殺の時間だ」

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