貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》File.7 ジェントルコーヒーと紳士の憩い
前田サイド
前田は走っていた。
東風デパート(オリジナル)の地下1階を目指して。
そう、雑誌やテレビでも取り上げられるほど人気があるコーヒー店…その名も[ジェントルコーヒー]。
あれさえあれば…勝てる!!
前田は走り続けた。
そして例の豆を手に入れると走った。
警視庁の地下へ…。
薄井サイド
薄井は走った。
少しだけ。
だって酔って走れないんだもん。
彼女は焦った。
彼女もまた[ジェントルコーヒー]を狙っていたが…間に合わない!
そんな時、警視庁から歩いて数分の場所で[紳士の憩い]という店を見つけた。
(よし…一か八か…勝負!)
店内でコーヒーを入れてもらい飲んだ彼女は確信した。
(勝った!)
冷めないように工夫されたカップにいれてもらい、彼女は歩く…警視庁の地下へ…。
今、柳部長の前には前田が入れたコーヒーがある。
柳部長はそれを口にして…
「うまい…」
前田は声にならない声を上げた。
しかし、薄井はあきらめない。
「さぁ部長…私のをどうぞ…」
カップのふたを外すとムワッと臭いが部屋に充満した。
柳部長は次にそれを口にした。
すると…
「勝者…薄井君!」
薄井は嬉しさで涙を流し、前田は悔しさで涙を流していた。
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