《MUMEI》
その言葉の真の意味
神流に言われると怜さんは話し始めた。
聞くところによると、
 神流たちが住んでいた空の上の世界は、
 今、荒れているそうだ。
 神流たちが住む世界はコンピューターによって
 管理されているらしく、そのコンピューターが
 壊れて暴走しているらしい・・・・
 何人もの犠牲者が出ているそうだ。
 神流と怜さんは、そのコンピューター社会に
 反対だったらしく、結局その思いが届かず、
 こうなったんだ、と言っていた。
 その暴走したコンピューターは止まる気配は無く、
 まず、コンピューターのある、光の城(アクエリアム)
 を全焼させたそうだ。それで、怜さんは逃げてきたらしい。
ざっとこんなものだが、詳しく聞くと
とても恐ろしかった。
俺は、こんなとき、何が出来るのかわからない。
まずその世界を見たことも無いのに、
 じゃぁ、俺が助けてやるよ!!
なんていえるわけが無い。
今出来ることは、この重くなってしまった空気を
何とかすることしか出来ないのが現実だ。

それにしてもこの空気は重すぎる。
いまここで、動くことも出来ないほど、
重い空気なのだ。
そんなこんなで、気づいたら、もうあれから
30分もたっていた。
その時、インターホンがなった。

“ナイス!!インターホン!!!”

俺が出て行くと、そこには宅配便の人が、
立っていた。
持ってきた荷物は先月たのんだ品物だった。
・・・・・素直に喜べないのはなぜだろう。
今、ここで「俺は関係の無いことだ。」
ともいえるのだが、俺は
“果たして本当に関係の無いことなのか?”

悲しく重たい時はいつまでも流れていった・・・・。

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