《MUMEI》
パーティーでまさかの・・・
はい。今、まさにその特別レッスンというものを受けております。
見事に、始めはダンスの練習から・・・
何でダンス?って思ったら、説明されたのが、
「あぁ、このパーティーの主となる事は、ダンスになりますのよ。
 ペアは、自分達で決めるの、大体は男性の方から誘うのだけど、
 毎年男性、女性の比率が合わず、ダンスができなくなる人もいるの。
 だけど、このダンス会が一番盛り上がるの。ね〜。ふふっ。」
な〜んて話で。舞衣子様と一緒に盛り上がっていらっしゃったんだけど。
ふ〜。私なんて誰も相手してくれないだろうなぁ・・・

「莉嘉さん。ダンス経験はございますか?」
(もちろん。あるわけない)
「いいえ。ありません。」
「舞衣子さんは去年も習ったから大丈夫ですよね。」
「はい。」
へ〜。舞衣子様って去年もパーティーいってたのかぁ。
じゃぁ、ここでダンス未経験者ってあたしだけ?
「では、後は莉嘉さんだけですね。」
あぁ、やっぱりそうなのか。私大丈夫かなぁ?
「大丈夫ですよ。」
ええっ!もしかして会長も私の心よんだ?
「このパーティーは簡単なブルースしかする事はありませんので。大体は。」
ぶるーす?ん〜、簡単って言われたけど―――何か不安。
4/4拍子の音楽にのって、スロー・スロー・クイック・クイックと繰り返し、
1分間に30小節位のテンポで、ゆっくりと踊るもの。
らしいけど・・・・・

「スロー・スロー・クイック・クイック、スロー、んんっ?莉嘉さんどうかしたのですか?」
ううーっ、もうさすがに30分踊り続けるとだめだ。足が動かない〜
「あの〜。ちょっと休憩を〜。」
「えっ、あぁ〜、まだ今日が初めてでしたね。じゃあ、今日はここまでにしましょう。」
(あぁーやっと終わった―!)
「しかし、パーティーでは、2時間も踊る時間があるのですが・・・」
「ええぇっ!に、2時間!」
(うぅっ、声に出ちゃった―)
「くすっ、はい。2時間あるんです。しかし、楽しいと、足が痛いのも忘れて踊りつづけるんです。」
「はぁ・・・。」
でも、パートナーがいない人にとっては、最悪な時間だろうなぁ・・・(私とか?)

そうやって練習を続けること2週間。
「あ〜憂鬱〜。」
「えっ、何で?」
私は今、学校で華凛とランチタイム。
「だって、明日だよ、パーティー。」
「良いじゃん。私はいけないんだから、私の分まで楽しんできてよね。」
「ん〜。そんなこと言われても〜。」
「えっ、何が嫌なの?ダンス?」
「うん。」
「なんで?楽しそうなのに・・・。」
「でも、パートナーがいない人にとっての2時間は最悪だよ・・。」
「大丈夫だよ。莉嘉はかわいいから。」
「かわいくないよ〜」
(ホントにどうしよう)
「あら、莉嘉さんに華凛さん。ごきげんよう。」
来た来た。奈央さんだ。ごきげんようって、今までずっと同じ教室で勉強してたよね・・・
「あら奈央さん。もうお食事はすまされまして?」
そういったのは華凛。
「もちろん。あっ、そういえば明日ですわね莉嘉さん?」
「ええ。」
「ダンスもあるって聞きましたわ。今回は男子が32名、女子が56名ですって?」
(ええっ?そんなこと聞いてなかった・・・)
「っと言う事は、24名ははみ出しちゃうって事ですね。可哀想。」
(ホントだ24人も・・・)
「まあ、頑張られて下さいね。この学園のイメージを壊さないように。」
奈央さんはそう言って、ニヤッと笑い歩いて行った。
「なにあのこ。ほんっとイライラする〜」
「でも奈央さんの言ってた通りだよ・・・最低でも24人はみ出すのに、私にパートナーはできないよ。」
「んもう、何で莉嘉はそんなに気が弱いの?大丈夫だってば。」
「・・・・・。」
「だって、私が選ばれなくて莉嘉が選ばれたんだから。まぁ、それは当然か。オホホ――」
ほんっと、何であたしみたいな子が選ばれちゃったんだろう。

「二年SSクラスの城ヶ谷莉嘉さん聖フレりッド会室までお越しください。」
「・・・・・・へっ!わたし?今の放送?」
「うん、そうだったよ。いってらっしゃい。」

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