《MUMEI》
本当の苦しみ
まだかな?

ガラッ

急に扉は開いた。そこにいたのは……

「私――…?」

もう一人の私……?

それになんで血がついてるの?

そこには私と同じ格好をした私がいた。

「…私だよ♪小夜姉様」

未来……?

「なんで未来が私になってるの?」

「…あぁ―文男が教えてくれたの♪願えば誰にでもなれるってね」

「じゃー まさか私になって春斗を――…!!」

私は気づいてしまった。未来の足元に春斗が倒れていたことに。

「そーだよ♪この男……小夜姉様のこと好きだったみたいだよぉ〜だから私は幸せを奪おうと思ってね♪小夜姉様今、何を思ってる?」

何を思ってる……?

そんなの未来!!あんたを殺しいって思ってんのよ!!

最初で最後の告白をしようと思ったのに……

神様はそれをお許しにならない――…

理由が知りたい。なぜ、私は不幸なの?

「…未来、あんたを殺したいって今、そう思ってるわ……」

私は拳を握り、力いっぱい未来を睨んだ。

「大嫌いよ……私はあなたの敵よ!!」

私はそれだけ言うと教室から出た。これ以上あそこにいたら自分が自分じゃなくなるような感じがした。



今日、1番憎んでいる人が愛してる人を殺しました――…



あなたならどうしますか?

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