《MUMEI》
終わりの始まり
僕は、朔弥。
心無 朔弥
名前の通り、心が無い。
と、言うより
喜怒哀楽の怒哀しかない。
なぜか、なんて考えなかった。
そんなことを思いながら、彼は屋上へ足を運ぶ。
ドアと階段の境界線。
その、境界線に踏み込んだ。
ガチャ、、。
ヒューーー。
頬にあたる風が心地よい。
彼は、自殺希望者ではない。
しかし、“死”と言うものを体感したい―…
なので、今から自殺する。
フェンスを飛び越え、段の上に上る。
さっきより、風が強い。
そこから見える景色。
彼には、邪な動物の住処にしか見えなかった。
「さようなら。」
そういって彼は飛び降りた。
飛び降りているとき、誰かが名前を呼んだ。
「私と、踊ってくれない?」
グシャ、、。
無残な音だけが街中に響いた。

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