《MUMEI》
一日目2〜聖〜
学校の正門を出てから5分程度経っただろうか?
うちの学校は少し厳しく、バイクで登校するのが禁止されていたのだが俺は学校近くのマンションの駐輪場の大家さんに許可をもらってそこから徒歩で学校へ向かっている日常だ。
そう、今俺はバイクを取りに行こうとしていたのだった。
-なるべく内陸へ-っという考えが頭の中でうずまく。
何故なら津波の危険性が考えられるからだ。
死んだじいちゃんは100年前の東日本大震災の被災者で津波から難を逃れた人の一人だったらしく、『おっきい地震がきたらすぐになにがなんでも内陸の方へ逃げなさい。』と耳にタコができるくらい聞かされたのを思い出し、今、こうしてバイクの所へと向かっている。
本当はまだ余震がくることが考えられるから乗り物は避けた方がいいのだが、この辺りの地盤は緩いし、ここは地上だ。
そう考えると建物ごと津波にやられる可能性がある
そう考えているうちに聖と霧姫は駐輪場へ到着した。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫