|
《MUMEI》 聖子の言葉「…私が死ぬ？」 私が死ぬ？ 未来は私がずっとずっと思ってきたことを言ってきた。 『……早く…』 早く？ 『…早く来ることね？“愛実”ちゃんが死ぬよ？』 愛実が死ぬ？ どーせあなたは愛実を殺しているんじゃない？ あなたはがまんできないでしょ？ 人を“早く”殺したかったんでしょ？ 「…わかったわ!!どこにいるの？」 『…考えたら？』 「どうやって？」 『力を使うのよ♪私って姉のあなたよりよく知ってるのね？じゃーねぇ』 ガチャ ……力？ …未来は文男に教えてもらったみたいだけど………私にはいないわ…… どうすれば……？ もしも愛実が生きているのなら、こんな時間もったいない。 『願えば？』 ……えっ？ 『ヤッホー おひさぁ？聖子だよ？て言うか覚えてるぅ〜？』 足ないし、幽霊？それに聖子……？ ピッコーン 私は記憶の中から聖子と言う単語を見つけた。 「あぁ〜!!わかった!!聖子、聖子ね？」 『…忘れてたんだぁ？』 正直がいいよね？怒られるのが目に見えてるし。 「…ゴメン。忘れてた。……それより力を引き出すには願えばいいの？」 『…ん――？そうなるね？聞こえたんだもん』 何が？ まさか――… 『…そのまさかだよ？』 えっ……？ 心の声が聞こえている？ 聖子……意外とすごい？ 『…なんで過去形？それよりも願えったら力を引き出せるって文男が言ってたの!!』 ふーん。 願ってみる……か。 私は自分の手を絡ませ、目を閉じ願った。 「…神様……わたくしに力をくださいませ。未来に勝る力を……」 『……あなたに私の目をお貸しします……』 神様……？ 『…小夜!!』 私は目を開けた。そしてドンドン顔が赤くなる。 かあぁぁぁあああ 私……なんか恥ずかしくない!? 『…なりきってたね？』 かあぁぁぁああ 「恥ずかしいじゃ〜ん!!!!」 『…そこは置いといて』 「なんでよ!?」 『…神様は受け入れてくれたんじゃない？ほら…愛実の場所を探すんでしょ？』 ん？ ホントに神様は私を受け入れてくれたのかな？ まぁ、やるけど♪ 私は思いっきり目を開けた。私は何もかもが見えた。 どこ？ どこよ!!愛実!!!! 「………」 私は愛実を見つけてしまった。 やはり愛実は死んでしまっていた。 『!!…小夜……時間がきちゃった。帰るね？』 時間がきちゃったんだ… 「…ありがと……私のためにこんなところに来てくれてありがとう……』 すー そして聖子は消えた。 泣きそう…… 聖子の優しさに涙が出そう。 「…ありがと…ありがと…」 自然に私は涙が出ていた。 「……行かなきゃ……」 未来…… 私はこれで最後の戦いにする。 そう、悔いのない戦いにする。 未来はどうする？ 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |