《MUMEI》
悲しい決意
〜江上視点〜
[結構、時間が経ったから
西村くん帰ったかな?]っと思い
教室に帰る。
ドアを開けると
人影がある。
[西村くんだ・・・!!
まだ帰ってなかったんだ。
・・・早く帰らなきゃ。]っと思い、
帰る支度をしていると
西村くんが
近づいて来るのが分かった。
焦る私。
西村くんが
話しかけてきた。
「江上だよな???」
私は、その時
泣いてて眼鏡をはずしたままだったことに
気付いた。
準備を終え、[明日しらばくれれば
バレないよね?]っと考え、
去ろうとすると
"パシッ"
っと西村くんが
私の腕を掴んだ。
私は、[なんで・・・
引き止めるのよ・・・。
好きになったら駄目なんだから
放っておいてよ・・・。]と思いながらも
胸はドキドキしていた。
結局、西村くんの前で
泣いちゃって・・・
でも、西村くんは
優しくて・・・
こんなに優しくされたら
好きにならないなんて
無理だよ・・・・・。
西村くんが家まで
送ってくれた。
本当に優しいね・・・。
家に帰って
無意識に今日のことを考える。
西村くんなら
あの出来事の話を聞いてくれると思ったの。
言ったら
私のこと責めるんじゃなく
受け止めてくれた。
涙を流したら
涙と一緒に悲しみまで
すくいあげてくれた。
どうしてそんなに
優しく出来るの?
私、親友を傷つけちゃうような子だよ?
それを聞いても
私の話最後まで聞いてくれて
こんな私の話を
受け止めてくれた。
そんな存在を
好きになったら駄目なんて・・・・・
求めたら駄目なんて・・・
ならいっそ
出会わなければ良かったのに・・・・・
今からでも遅くないかな?
一緒に居なければ
この気持ち忘れられるかな?
また、親友を傷つける訳にはいかない。
だから・・・
西村くんから
離れよう・・・・・
前へ
|次へ
作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ
携帯小説の
(C)無銘文庫