《MUMEI》

「りょーちゃん!」
不意に高い声が廊下から響いた。スーツの女の人がこちらに向かって走ってきた。南の知り合いか?


「ねーさん……」
南のお姉様のようだ。南より長身でスーツが似合う。眼鏡をかけていて知的。
話し方はほわほわしていて、可愛いらしい。しかも巨乳だ。


「教育実習でね、二週間程りょーちゃんのクラスにお世話になるの。あ、彼はお友達?りょーちゃん共々よろしくね。」
笑ったとき目元の筋肉の動きが凄く魅力的な人だ。


「よろしくお願いします」
実習生が野郎じゃなくて良かった!




「涼子……!」
七生が鞄を落とした。ベタなリアクションだ。
てか、お姉様と知り合い?

「七生くん……来ちゃった」
え〜!なんか、意味深。

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