《MUMEI》
無力な自分
それは突然やって来た。
いつものように病院に行こうとしていたときだった。
電話が鳴った。

病院からだった。
華恋の意識が無くなった・・・・・と。

僕たちは急いで病院に駆けつけた。
僕たちが行ったときには、もう落ち着いていた。
しかしもう限界が近づいているそうだ。
年を越せるか分からないと言われた。
僕はあることを思い出した。


     “12月25日”


あれが正夢ならば・・・・・。
今日は12月20日。
もう時間がない。
僕は病院を出た後買い物に行った。
お守りを買いに行った。
華恋が無事に退院できるように。
家に帰ってお守りに手紙を入れた。
そして今日が終わった。

次の日。
僕はお守りを手に病院に行った。
そしてそれを華恋に渡した。
ただ一言、
「手紙が入ってる。」
とだけ残して病院を去った。

帰り道、僕は寄り道して帰った。
家に帰ると僕は部屋に閉じこもった。

“僕に何が出来る??”

この答えは見つからなかった。
気が付いたら僕は眠りについていた。

それはきれいな青空だった。
そしてきれいな花畑。
そこに僕と・・・・華恋。
楽しそうに遊んでいる二人がいた。
そう、楽しそうに・・・・。

次の日起きたら僕の眼からは
涙が溢れていた。
涙を拭き、僕はいつも通り病院に向かった。
空は曇っていた。

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