《MUMEI》
真っ暗な夜
12月24日。
僕はいつも通り病院に行った。
華恋の好きなピンクと黒の靴下と
赤いマフラーを持って。
病院に着くと僕はそれを華恋に渡した。
喜んでくれた。
うれしかった。
そして手紙を渡した。
「ありがとう。」
華恋はその一言しか言わなかった。

僕はゆっくりと家に帰った。
うつむいたままゆっくりと帰った。
家に着いたときはもう夜だった。
まぁ、確かに病院にいた時間が長かったからなぁ・・・。

僕は、夜ご飯を終えて自分の部屋に行った。
そして今日の帰りに買ったペアネックレス
を見つめていた。
もちろん一つは自分。
もう一つは・・・・・。
華恋に渡したかったんだ。
僕は最後になるかもしれない
プレゼントと手紙を机の上に置いた。
そして眠りに着いた。

今日はなかなか眠れなかった。
・・・・・・。
体が眠ろうとしなかったんだ。
明日になるのが怖かった。
華恋が死ぬのが。
まだ決まったわけじゃないのに・・・・。

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