《MUMEI》 セイン・おやじさん・キュリー 店にておやじさんは言い残したまま、奥に入っていった。 そのとき、「ねぇ…セイン。」声がした。 セインがそちらを見ると、キュリーがいつのまにかいた。 悲しそうな顔をしたキュリーは、「アイリアス、いないの?」 と、問いかけてくる。 セインは一瞬考えたが、真実を言う事にした。 「あぁ。今アイリアスが行方不明だ。」 「いつ帰ってくるの!?」幼いキュリーの顔には涙があふれている。 (普段仲悪くても、やっぱりキュリーは心配なんだな…) そう思いながらセインは、 「わからない。でも、絶対俺が連れてくるから。」 そう聞くとキュリーは、「うん!ずっと、待ってるから!!」と言う。 そこにおやじさんが戻ってきた。 「俺のとっておきのサバイバルセットだ。使え。」 中にはざっと見でもマシンガンや弾薬、食料まである。 「ありがとう、おやじさん!!」セインは心から感謝を述べた。 サバイバルセットの袋を肩から下げ、扉を開け、一言。 「行ってくる。すぐ戻る。」 「さっさと帰ってこい。親は心配する生き物だからな。」 その言葉を聞いたセインは、両親に心の中でしばしの別れを告げながら 街の外へ走り出した。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |