《MUMEI》

そこにはなんと橘先輩が立っていた。

「ねぇなにしてるの?」

橘先輩が女子達に聞く。

女子達は「うっ」となにも言い返せないとわかったので

そそくさと逃げ去った。

「大丈夫?」「う、うん」

私は返事をする。

「じゃ、俺はもう行くから」と微笑んで去って行った。

私はしばらくポカンとしていたが「はっ」となにかを思い出したように

お礼言うの忘れたな・・・と思いながら家に帰った。

あのとき私はなんだか胸の辺りがトクンとん鳴ったように感じた・・・

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