《MUMEI》
希望
川原をあるく。

じゃりじゃり・・・そうなりひびく。

石をけった。川に石が飛び込んだ。

水面がぶれる。自分の顔もぶれる。

私の心はあれからずっとぶれている。


綾斗が 死んでから。


今、綾斗は天国かなぁ。

まだはやいかな。

私もいけたらいいのに。

どうせ死ぬんだから。


そう考えていると、ふと思い出す。

「おれはもう死ぬことが決まっている。ならお前にはまだ生きることがすこしでもある。

それを大事にしてくれ。」


「・・・。」

すこし・・・なんだよね・・・

いつ死ぬかもわかんないのに。


そうやって綾斗にたいして反論してたら、綾斗怒ってるかな。

私には 生きる希望が まだある。

そうなのかなぁ。


どんっ!!

「わぁっ!!!!」

ドぼんっっ!!ーーー

うう・・・苦しい・・・

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