《MUMEI》
メール
ピピピピピピピピ……

ケータイを手に持っていたアキトはすかさずパスワードを打ち込みメールを見だした

『アキトにやけてんじゃねぇよ!笑』

『アツアツー』

二人が冷やかしているときドアが開いた

ガチャ

『んっ』

クロが来た

『おはよう。お前ら何はしゃいでんの?』

眠そうにクロは言った

『ユキからメールきました』

にやけながらアキトはまたタバコに火をつけた

クロの苦笑いも気にせずアキトは続ける

『今ユキ大阪に旅行行ってんだ。ほら写メ。てかユキいつも俺のメールに1時間後に返信してくんだよね。二人でいるときもすごく甘えてくるし。あーユキ可愛いなー!!』

普段はめんどくさがりなアキトだが、テンションが上がるともの凄く饒舌になる

『いけんじゃね!ユキとヤレんじゃね!?』

『イソ、また適当にそんなこと言うなよ。お前はいつも適当だよな 笑』

マサが的確に突っ込む

『どう思うクロ?』

『んー。俺はユキさんの事よく知らないから何も言えないけど、メール続いてるって事は少なくとも好意はあると思うよ。それが友達としてか好きな人としてかはわからないけど。。。』

一口タバコを吸い、付け加えるようにクロは言った

『んまぁ、1時間毎に返信くんなら相手は少し意識してんじゃない?ほら、男でもこんなに早く返信したらマズいかなーとかあるじゃん。』

こういうとき冷静に物事を判断できるのはクロだ

対照的にイソとマサは『ユキにいっちゃえよ! いけんだろ!』

くるりと反転し3人に背を向けフェンスに肘をかけるアキト

『よくわかんねぇな。ユキの考えてる事は。これからどうすっかなー。』

そうアキトが呟きしばし沈黙が訪れ、クロが時計をチラッと見て時間を確認する

『そろそろ戻るか』

4人は教室に戻っていった

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