《MUMEI》
悪い報せ
「も、もしも〜しっ!」


まだドキドキする心臓を押さえつつ、動揺がバレないようにわざとテンションを高くして、洋平は電話に出た。








電話の向こうの声が聞こえない為、何の話をしているのか、司にはサッパリ分からない。


ただ、かなり重要な事だろうと予測はついた。




洋平の声が、今度はあからさまに分かる位震えていて、目も泳いでいたのだ。









「やべぇぞ、おい…」


電話を切った後、洋平はゆっくり司を振り返り、そして写真に視線を移した。


思った通り余り良い報せではないらしく、洋平の動揺は最高潮に達しているのか、唇まで真っ青になっている。


「何があった?」


司は出来るだけ穏便に、気持ちを逆なでしない様に聞いた。


しかし、洋平は中々答えようとはしてくれない。






やがて少しの間を置いて深呼吸すると、漸く口を開き、司の質問に答えた。





「真弓が死んだ…。」






その言葉を理解するのに、かなりの時間がかかった気がした。

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