《MUMEI》
中国
『人殺し』と言われた日に友達がやってる飲み屋で朝まで飲んだ。
友達も付き合ってくれたおかげで少し楽になったけど、次の日も捜索に加わらずに友達と遊びに行き、港に行く事もしなかった。
港の父ちゃんの仲間が友達の父ちゃんだったので次の日は無理矢理港に港に連れて行かれた。
港に着いてすぐ、叔父さんが俺を殴りつけた。
『お前の親父を捜すのにみんな協力してくれてるんだ』 怒りに声を震わせていた。
その時の俺はその‘言葉’が恩着せがましく聞こえた。いきなり消えた父ちゃんに何を思えと?家族を捨てた父ちゃんにいまさら心配しろと?
俺もおじさんに殴りかかり、港の人や他の親戚に押さえつけられていた。
地面に押さえつけられて地面に落ちた涙で、初めて自分が泣いているのに気付いた。
俺は泣いていた。
悲しい訳でもなく、怒りから泣いている訳でもなかった。
ただ涙が溢れていた。
数日たって港の漁業組合から連絡があった。
『船が中国で見つかった』
俺は中国に行くため、パスポートを作りに行った。
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