《MUMEI》
プロローグ
ジリリリリっ!
けたたましくなる目覚ましを布団の中から眠たそうにとめる手
臼田麻美(38)主婦
「う〜ん・・・今日もはじまったかぁ〜・・・」
憂鬱そうな寝起きの一言。
というのもほかでもなく日々日常のストレスから軽い人間不信に陥っているのだから・・・と言うのも麻美は自分の旦那・臼田欽二(38)
長女(19)ゆかりと暮らすふつーの主婦だ・・
欽二が営む家業を支えてる・・・まぁ女房の鏡と言われてもおかしくないほど器量のいい女・・
だが欽二が従業員として雇ってる二人の女。この女たちこそが麻美を人間不信に追いやったといってもおかしくない・・・いや!そうである。
「はぁ~・・・」と幸せを何度も逃がす大きなため息を何度も吐き麻美の一日が始まる・・
一日の始まりは朝食の準備から始まり、朝食の準備で終わる
目玉焼きをやきお皿を出してると・・・「おはよー」と欽二が起きてくる・・「おはよーも少し待ってね」と若干イライラしつつもてきぱきとこなす麻美の後ろで「おっはようございますう〜〜」といういやな声が聞こえた・・・そう、この二人が一日のパワーを根こそぎ奪い取る張本人!
「おはよ・・・」とイライラしつつも大人の対応の麻美・・だがそんな麻美に目もくれず「店長ぉ〜」と甘ったるい声を出すのが加藤香苗(17)
その後ろで冷やかーに見つめる女南原萌美(32)萌美は一見何も問題なさそうに見えるが香苗とはまた違う厄介さ・・・いわゆる’’もませ””だ。
裏で糸を引いているといってもおかしくないだろう。
一方香苗の方は一言でいうと自分にすごく自信を持つ色気の塊女・・・
誰でもいいと誰彼かまわず付き合い・二股・三股・当たり前の女・・・欽二を狙ってるらしく朝早くから夜遅くまで欽二の部屋に入りびたり
さすがに娘のゆかりが「キモい!なんなんあいつ!」と切れていたがそんな娘も持病の糖尿が悪化して一か月入院生活・・・我が家で話せる唯一の人材がいなくなったわけだ。。。
ゆかりは思ったことを後先かまわずぶつけてしまうという何とも困った性格だ・・・
でもおかげですっきりしたこともある。
ゆかりも香苗のことはあまり好きではないようで時折どなる声が聞こえあわてて叱ったこともしばしば・・・・
「いっただきまーす」と後ろから聞こえ、はっ!っと我に返る
今日も始まるんだなぁ〜・・・とまたため息をはく麻美だった。

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