《MUMEI》
プロローグ的文章
  俺はただ、平凡に暮らすつもりだった。


  高校で、まぁまぁな成績を取って彼女を作って卒業して…――。


  就職して、結婚して家族ができて……。



  俺はそう思っていた、この春までは――本気で。

  
  この高校にくるべきではなかった―――がもう遅い。



 
  お、俺の充実した人生返してくれぇぇっ!



  もう一度言っておこう。もう、遅い。――俺は先輩方のとある部活にはいってしまった。



  


  最後に一つ。俺が最初に述べたあの充実した人生は叶わない。


  俺の人生は壊された………たった一人の先輩に。

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