《MUMEI》 「よぉヤマト。」 「お…つかれっす。」 会場へと足を踏み入れた泉たちと偶然出くわしたのは、 つい先程まで試合を観戦していたヤマトと恭介だった。 元々顔見知りである泉はなんら変わりない態度だが、 周りを取り囲む秀皇大学の選手たちは2人に対し明らかな敵意を向けていた。 (そりゃ仲良く接しろって方が無理だわな…) やれやれ…という様子のヤマトと恭介。 「終わったの恭ちゃん?」 恭介に尋ねる姉の春奈。 「…俺に聞くなよ。」 「…何照れてんのよ?」 (空気読めや…) 泉と同じく、 春奈の中でも恭介たちとの一件は既に完結していたものの、 やはり周りは納得できないという様子の表情を浮かべていた。 「いや、つかマジでどっちが勝ったんすか?」 こちらも気にせず質問の答えを求める三島。 「……あれ。見てみ。」 そう言って恭介は入り口に大きく掲示されているトーナメント表を指差した。 大会の役員と思われる人物が主軸となるトーナメント表から外れた三位決定戦の欄に試合結果を書き込んでいた。 ……………………………… 【高校総体三位決定戦】 【男子の部】 ●海南高校 秀皇大附属〇 24:30 ……………………………… 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |