《MUMEI》
過去編(茄魏)
ーそれはまだ、葵と出会う前の話ー
日はさかのぼり・・・

当時あたしは5歳 兄は15歳
あたしが鬼の血を引いている事を知ったのは、その数日後だった。

「お兄ちゃん!遊んで」
『茄魏ーぃ。危ねぇからそっちに
近づいたらだめだぞ。』
「うん!!」

Am9:00
『茄魏。そろそろ行くぞ。』
「あ・・待ってお兄ちゃん」
《フッッ
ー風が吹いていた
「お兄ちゃん・・・」
『何?』
「誰かが、分からないけど近づいて
来る気配がするの。」
ーその事を兄は、信用しなかった。

ー!!
「お兄ちゃん!!!!」
《タッタッ・・・
『お前ジャマ』《キャァッ
『茄魏。どうなってんだか、分からねぇけど・・・。息がぁっっ。』
『お前に俺の姿ミエナイ』

「お兄ちゃん!ダメ見ちゃあっ。」
ー……っっぁぁ
『あぁぁっ。化け物かぁっ・・っ』
『うぐっ・・ぅ・・ハァハァ・・。』
『茄・・魏・・にげ・・ろっっ。』

ーそんな時だった。
あたしの感情に「狩る」という言葉が出てきた。
あたしは、お兄ちゃんを。助ける
絶対に。傷つけずに。

《獣・妖を滅する者よ。この身に
赤き血をながいし、鬼狩りを許せ》

《ドォォォォォォーンッッ
ー茄・・魏お前・・・。

人間である兄にとっは、最悪の事態だった。
「お兄ちゃん・・ごめんね。あたしは、鬼だったんだねっ・・。」

ーなにも。言いようがなかった。
たった一言

「お兄ちゃんとずっと一緒に
居たかった・・。」

そして、葵と出会い 今のあたしが
いる。

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