《MUMEI》

§

「だいぶ深刻になってきてます・・・。」

・・・。

しょうがないよね。余命はおしえてくれないのかな?

「一応、この痛み止めとかのんどいてください。」

「ありがとうございました・・・。」


ガラガラ・・・


はぁ・・・。

生きてるのって 大変なんだなぁ。

こんなんだったら死んだ方が・・・

「おい。」


だれかがわたしに声をかけてきた。

だれだろう。

前をむくと、佐藤先生だった。

「佐藤先生・・・。なんでいるんですか?」

「ああ、ちょっとな。」


「今から帰るのか?」

「はい・・・。」

「つれてってやるよ。家・・・でいいのか?保健室なら今あいてるけど。」

「じゃあ・・・保健室」

ってなんで保健室選んじゃってるの・・・?

そりゃ、家に帰りたくないけど・・・即答で保健室って・・・。


「・・・」

沈黙してると、時間って長い。


「生きてて、よかったとおもう?」

え・・・なにその質問・・・。いきなりそんなん言われても・・・

「まぁ、いきなりじゃ、答えらんないよな〜。

 おれさ、一回自殺考えてたんだ。」

え・・・さらりとそれ言う・・・?

「それ、高2のときね。大親友だったトモダチに裏切られて、悲しくて。

 男だってそうゆうのは悲しいんだからな。

 しかも男子校だからさ、男子は男子女子は女子っていうじゃん?

 だからクラスどころか、学年全体が大親友だったやつの味方して、

 それが、先輩後輩まで流れちゃって。」

「苦しかった。」

・・・。そんなことがあったなんて・・・。

こんな、佐藤先生みたことがない・・・。

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