《MUMEI》

………………………………



     観客席



ワーワーッ!!!!!



「麻倉さぁ〜んッ!!」



ワーワーッ!!!!!



「ん?ぐはッ!!」



ワーワーッ!!!!!



振り返ると同時に後方から衝撃を受ける麻倉。



ワーワーッ!!!!!



「負けちゃいましたよぉ…」



ワーワーッ!!!!!



麻倉へタックル混じりに抱きついたのは要。


ちなみに弟義人の方である。



ワーワーッ!!!!!



「いってぇなクソ…


つ〜かなつくな。


ただでさえあっちぃんだからくっついてんじゃね〜よ。」



ワーワーッ!!!!!



「てかお前ら勝ったんじゃね〜の?」



ワーワーッ!!!!!



割って入る三島。



ワーワーッ!!!!!



「三決…は勝ちましたよ。
義人が言ってんのは昨日の話っす。」



ワーワーッ!!!!!



さらに後ろからは上野たち秀皇メンバーが集結していた。



ワーワーッ!!!!!



「あぁ…そういう話。」



ワーワーッ!!!!!



納得する三島。



ワーワーッ!!!!!



「これで自分たちも引退っす…」



ワーワーッ!!!!!



義人が呟く。



ワーワーッ!!!!!



「油断してんなよ…」



ワーワーッ!!!!!



あらかたの話を聞いていたコーチ新垣が口を挟む。



ワーワーッ!!!!!



「…何の話すか?」



ワーワーッ!!!!!



「うち(秀皇大学)に入ろうとしてんなら練習は今まで通りやってた方がいいぞ。


今年はレベルが高い。


他校から欲しい選手も何人かいる。


お前らエスカレーター組イコールスタメンを約束されてると思ったりすんなよって話。」



ワーワーッ!!!!!



「ん…」



ワーワーッ!!!!!



この言葉に、


上野や要兄弟を始めとした秀皇大附属3年陣の表情が変わる。


不安や緊張感と同時に、


次のステージが顔を覗かせているところまできていることへの実感に、


胸は高鳴りを覚えた。



ワーワーッ!!!!!



(…燃える展開だな。)

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