《MUMEI》 パーティーの始まり「失礼します。」 私は今、聖フレりッド会室に呼ばれて来た。 「あっ、莉嘉さん。こっちに。」 「はい。」 何だろう?私はある部屋に案内された。 「うわぁ。」 そこには真っ白な純白のドレスがあった。 「どうですか?お気に召されて?」 「えっ?」 「これは明日のパーティーの莉嘉さんのドレスですよ。 莉嘉さんのイメージに合うようにデザインしました。」 「わぁ、有難うございます。」 「ふふっ、明日が楽しみですわ。」 (あぁ―そうだったよー明日か・・・どうなるんだろう) 「頑張ってね」 朝から華凛のメールがきた。 そうだよね。いきたくても行けなかった人もいるから頑張ろう。 ん?何を頑張るの?まぁ、とにかく頑張ろう。 私はまず学校にいって、いろいろ準備して、午後6時から出発する事になっている。 あっ、早く学校いかなくちゃ。 「おはようございます・・・」 「おはようございます。莉嘉さん。」 「あ、舞衣子様・・」 「ふふっ、よかったら舞衣子さんって呼んでくれないかしら。」 「えっ。」 「私の親しい方にはそう呼んでもらってるの。何か舞妓さんみたいだけどふふっ。」 「舞衣子さ、ん?」 「あの、私も莉嘉ちゃんって呼んでいいかしら。」 「はい!もちろんです。」 「まぁ、2人とも楽しそうね。」 「映美会長!」「映美さん!」 「おはようございます。」 「おはよう。で、どういったお話をなさっていたの?」 「お互いに名前の呼び方を決めておりましたの。」 「まぁ、去年もしたわよね、舞衣子さん。」 「ええ。今年は莉嘉ちゃんと。」 「あーいいな。ふふっ。私も、そう呼んでいいかしら?」 えー、ホントに?とっても嬉しい。 「はい。」 「私の事も映美さん、と。」 キャー嬉しすぎる。 その後、私たちは昼食をたべ、雑談をした。 「では、そろそろ髪のセットをしましょうか。」 映美さんが言った。 あーそうだった。今日はパーティー。 終わった。私は長い髪をおろしゆるくパーマをかけた。 舞衣子さんは三つ編みにした髪をだんごにしてシュシュで結んである。 ちょっと多めのおくれ毛が大人っぽい。 映美さんは、高めにサイドアップした髪を巻いてあり、大きい飾りをつけている。 2人ともすっごくかっこいい。 「まぁ、莉嘉さんすっごくきれい。」 「あ、有難うございます。」 でも、舞衣子さんと映美さんの方が100倍きれいだけど。 「では、ドレスを着ましょう。」 やっぱり、私のドレスはすっごくボリュームがあり綺麗だった。 すっごいきれい。こんなの私が着てもいいのかな? その後、化粧もばっちり終わらせた私を2人が迎えに来られた。 「じゃぁ、出発しましょうか。」 「まぁ、かわいい。想像どうりでしたわね。」 そう言った映美さんと、舞衣子さんはとても美しかった。 映美さんは胸のところから始まる真っ赤なロングドレススリット部分には3重のひらひら。 舞衣子さんは前部分がミニになっていて後ろは編み上げのコルセット入り、トレーンが長い青のドレス。 これじゃぁ、私、子供みたい。 パーティー会場になっている、ホテルに着いた。 あ〜緊張してきた。 エレベーターで9階に上がる。 うわあ、人がいっぱい・・・ 「ここに座りましょうか?」 映美さんが言った時、我に返った。 「は、はい。」 それにしてもはやい。みんな、ダンスのパートナーを見つけるのに必死になっている。 その時、私は一つのひとのかたまりを見た。一人に沢山の女の人が集まっている。 その人だかりの隙間から見えた一人の男の人。 どきっ! (わたし、どうしたんだろう?) その人はとても美しかった。 だからあんなに人が集まるのか・・・ 誰と一緒になるんだろう・・・ 「お越しの皆様、席にお着きください。」 アナウンスが流れた。 いよいよ、始まった。 このパーティが私にとって人生をかえるものになるという事も知らずに私は一人で緊張していた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |