《MUMEI》

私のおなかはどんどん膨らんでいく。もう7ヶ月だ。

となりにいた圭が「げほげほ」今まで聞いたこともないようなセキをした。血が口から・・・。最近調子が悪いみたい。「ねぇ?病院いこう。」「大丈夫」といって私の頭をぽんぽんとなでた。「この子のこともかんがえて」と説得して病院にきた。いろんな診断をした。「診断結果は・・重い病気です。」「・・・・・」言葉が出ない。涙が止まらない。「かなり進行しています。」なんで?なんで?この言葉しか出ないよ。「ここが病室です。」個室。2人きり。言葉なんて出ないよ。すろと圭が「お腹触らせて。」撫でてもらった。始めて。嬉しい。「ありがと。」「喜んでるかな?ぱぱだよ〜」………「なんで?なんで?なんで?笑ってられるの?圭」「俺は死なない。」涙がまた溢れた。「もうすぐ生まれるな。」「うん。」2人は空をみた。「名前空にしよう。」「それ俺も思った。」笑い合う。この日から闘病生活が始まった。

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