《MUMEI》
私の決断
いつものように部活をおえ、佑伸くんと学校をでた。

佑伸くんはいつものように私の家の前までおくってくれた。

そして私に優しくキスをした。

「また明日」
「うん。ありがと」

家に入るとお父さんが帰ってきていた。

「はやいね」
「ちょっといろいろあってな」
「え」
「おちついてきいてくれ」
「うん」

なにがあったんだろう…

「実は…」



うそだ。

なんのドッキリ?

信じられないよ…。


転勤…


いつかはあるって思ってた。

だけど、やっとみんなと仲良くなれたのに…。

佑伸くんとも会えなくなっちゃうよ。


なんていったら…


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キーんコーンカーンコーン…

私がどんなに悩んでも時間だけは過ぎていく。

残酷だ。


「美香〜、帰るぞ」
「あっ、佑伸くん…」
「美香〜、相変わらずラブラブだねぇ」
「も、もう、や、やめてよ」
「美香〜、まだか」
「ごめん〜」

そして何も知らない佑伸くんはいつもどうり帰る。

私は自分の中にある勇気を全部振り絞った。

「ちょっといい?」
「ん?」
「実は…」
「何?」
「…っ、転勤が…決まったんだ」
「え」
「3月に転勤するんだ」
「まじかよ」
「うん。ありがとうね、今まで」
「え」


「別れよう」

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