《MUMEI》
杉田愛夢
「おはようございます、皆さん。こちらが今日から皆さんと共に戦って頂きたく、富田いのりさんです。」


男がそう言うと、


「やっぱり!あなたが!ふふふ…ぇっと、いのりちゃん!あたしはあいむ、愛情の愛に夢。杉田愛夢、よろしくね!」


「ぁ、はい、よろしくお願いします!」


突然、茶髪の中学生くらいの女の子に話しかけられたため、曖昧な返事しかできなかった。


「あははっ!いのりちゃんは高校生でしょ?なんで敬語なのよ?あたしまだ中学生なの。」


「ぁ、えっと・・・ごめん、じゃあ、あの、よろしくね・・・あいむちゃん?・・・ぁ、ちゃん付けでいい?」


「うん!全然いいよ〜!こちらこそよろしくね、いのりちゃん!」


この時、私は少しだけ心が軽くなったような気がした。
この杉田愛夢と言う少女に救われたような。





今更気がついたのだが、人影は五つ、それは中学生くらいから高校生くらいまでの子供だった。
その内の四人が女子だった。皆、私と同じ格好をしていた。

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