《MUMEI》
部活作成相談。
「…は? 今何と言いました?」と響介。
「部活をを作ると言ったな」と新斗。
「え!? 部活って作れるの!?」と僕。
男子陣は完全にキョドっている。
この迷いの原因となった張本人はものすごいどや顔だった。
すんごい良い方法を思いついた! って感じなどや顔だ。
「…しかし、部活は最低でも5人必要だぞ。作る手助けをしてやることは出来るが、部員は自力で探すこととなるが」
「え? 何を言っているの? 私達5人が部員だよ」
「「「………え?」」」
男子陣全員がハモった。
「あたしはいいよ〜♪」
ノリノリな美鶴はミクちゃんと抱き合った。
……まぁ噂では帰宅部の美鶴や僕はともかく、剣道部の響介や生徒会の新斗はどうするつもりなんだろうか?
似たような質問を新斗が聞いたところ。
「あら。この学校に部活のカケモチをしちゃダメっていう校則はないわよね?」
「…そりゃ……ないけど……」
新斗が…押し負けてる……!
「オレは剣道の試合があるんだが……」
「あっれ〜響くん。剣道部って廃部になったんじゃなかったっけ〜?」
にぱ〜っとしながら響介に近付いた。
「まだ廃部になんかなってねえよ!」
「でも確か部員は3人しかいなかったような気がするんだが」
新斗が指摘する。
「大丈夫だ! 試合には出れる!!」
何か完全に響介が開き直っている。
「も〜諦めちゃえば響くん♪」
「諦めねえよ! ちょっと黙ってろ美鶴!!」
茶化す美鶴に響介はご立腹。
「…ダメ? 響介くん……」
ミクちゃんが涙目の上目づかいで響介を見た。響介はたじたじだ。
「いや…あのね。さすがにオレにも試合というものがありましてな? カケモチは少々キツいな〜っというのを思いましてな?」
「うわ〜〜〜ん」
「急に泣き出すな! 泣き止んでくれ! オレが悪かったから! 部活に協力するから! な!」
と言った途端、ミクちゃんは泣きやみ、にや〜っといたずらっ子のような笑顔になった。
「ありがとう響介くん♪」
「……なっ!? まさか…嘘泣きか!」
「そんなわけないでしょ響くん♪ 涙は女の命だよ♪」
……あれ、涙だっけ?
「い〜やっ! 今のは絶対嘘泣きだ! さっきの言葉は撤回させてもらう!」
そう言いながら響介は腕を組んでプイッと顔を反らした。
ミクちゃんはポケットから機械的な何かを取り出した。

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