《MUMEI》 ……………………………… 県営武道館 控え室 ……………………………… ガチャッ… 「戻りましたぁ。」 控え室に戻る椎名と千秋。 「また随分と長いトイレだったね。」 ため息混じりに話すクロ。 「…別になんでもないっす。」 「…はぁ?」 意味もわからず不機嫌に返されたことにクロもわけがわからない。 ガチャッ… 続けざまに控え室のドアが開く。 「そろそろ時間ですッ!!」 入って来たのは1年マネージャー2人。 アップの時間が近づいたことを告げた。 「テープ、さっさと巻けよ。」 ヒュッ… 「あっ…」 パシッ… 「あざっす。」 クロがテーピングを椎名と千秋に投げ渡す。 2人はそれを受け取り巻き始める。 「悪いけど巻き終わるまで待ってる時間はないよ。」 訪れるアップの時間に、 クロの表情にも厳しさが表れる。 「最終調整だよ。 もう試合は始まってるくらいの覚悟がちょうど良い。」 「…おっす。」 赤高は控え室を後にする。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |